文藝春秋のウェブメディア「本の話」に、『ある男』文庫刊行に寄せた平野啓一郎のメッセージが掲載されています。
「もし、自分の過去を誰か他の人の過去とすっかり取り替えることが出来るならば?」 ––––––『ある男』を書くきっかけとなった、作者の切実な問いについて語っています。
こちらよりぜひご覧ください。
▶︎「もし今とは違った人生だったら? 愛を通じて考えたかったこと」
私たちはそもそも、何故、小説を読むのか? それは、登場人物たちへの共感の故だろうが、しかし、何故自分の心の内を、わざわざ、他人の人生に仮託しながら感じ取るのだろうか? 自分の心の最も深い傷に、他人の傷を経由することでしか触れられないというのは、どういうことなのか?
「もし今とは違った人生だったら? 愛を通じて考えたかったこと」