発売日: 2021/04/23
彼が焼いたのは、何か。 若き学僧は、破滅を夢見て金閣に火をつけた――。 実際に起きた事件に材を取り、三島が自身の戦中体験を重ねあわせて書き上げた『金閣寺』は、まぎれもなく日本近代文学の最高峰。 なぜ金閣でなければならないのか。美を破壊する行為が意味するものとは。 作家・平野啓一郎が、三島ならではの文学表現を味わいながら、大胆かつ精緻に作品の深層へと迫る。